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【推す絵本】てんのくぎをうちにいったはりっこ

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空が落ちてきて割れちゃうとき―――
あなたはどうする? 困る? 泣く? それとも……、行く?

ちいさなちいさなはりっこが、一番ちいさなハンマーを持って、
「てんのくぎ」を打ちに冒険に出かけていく。
そんなステキなお話です。
今でも人気のある絵本なのかな? 今も書店でも見かけます。

こどものときのかんそう

これを読んだ時(なので子供の時)、
「はりっこがヒーローになるための舞台が整ってるな」って、思いました。
わたしは子供の時、「自分の時代に『事件』は起こらない」って思っていました。

大きな事件は昔に終わってて、今はお話の最後の部分、
「そしてみんな幸せに暮らしました」を過ごしているって。

子供時代が幸せなばかりというわけじゃなかったけど、
戦争は遠い昔のことのようだったし、夜寝ると朝が来て、
お母さんがいて、昼間は遊んで、毎日ご飯が出てくる。
(ご飯は好きなものだったりそうじゃないものだったりする。)

「私が生まれた時には事件は昔に終わってて、私はもう、ヒーローになれない。
冒険に繰り出すこともできないんだ。どうすんの、冒険もしなくて。
ごっこか。ずっとごっこをして生きろっていうのか」

みたいなね。

でも、もちろん。
世界っていうのは、小さな私の目におさまるようなものではなかったのでした。

そりゃあね、世界の危機を私が救うわけじゃないですよ。
誕生日の朝に目覚めたら、王様に呼ばれて「勇者よよくきた!」

と、そんなことも経験せずにオトナになりました。

そして、子供だったけど、気づいてた。
世界はわたしのものなんです。わたしの世界は、わたしのものなのでした。
つまり、わたし以外の誰にも、わたしを操作する人はいないということなのです。

周りに合わない人がいる時―――
好きな人ができた時―――
失恋しちゃった時―――

とても淋しい気持ちの時―――
夢を見つけた時―――

あなたはどうする? 困る? 泣く? それとも……、行く?

わたしは出かけて行きたい。目的のために。

そんなことを自分に確認したい時、勇気がほしい時、わたしは、
「はりっこ」の小さな後姿を見に、絵本を開いていたのでした。

お話の面白さを感じさせてくれた絵本

はりっこがかっこいい、ということに加えて、わたしがこの絵本を好んでいたのにはもう一つ大きな理由があったと思います。
それは、「お話」の楽しさが詰まっていたということ。

わたしは物心ついたころにはもう字が読めていて、文字が読めるようになったのはおそらくかなり早いほうだったと思います。
家にある絵本を片っ端から自分で読んでいたのだけど、絵本って「分かりやすいお話」と「展開が繰り返されるお話」がすごく多いんですよね。
正直、子供だったけど「展開読める絵本多すぎ問題」みたいに思っていたわけですよ。

でも、「てんのくぎをうちにいったはりっこ」はそうじゃなくて、はりっこが冒険に出て、どうやっててんのくぎを打つのか、ドキドキできた。
冒険の楽しさ、ドキドキ。絵本に収まるボリュームなのに、それを感じ取れる絵本なんて、そうないと思う。
この絵本はわたしの、「生涯続く本好き」への道を作った、その礎になる作品のひとつです。
そして、ファンタジー好きの礎も作ったし、冒険好きの原体験のひとつでもあるから、ゲーム好きマンが好き小説好きの今のわたしの要素を作ったともいえる。

子供の時に「出会った」本は、人生のなんらかの方向を決めるポイントになる。
てんのくぎをうちにいったはりっこを愛した自分のこと、わたしはけっこう気に入っています。
今でも売っていますが、意外と知名度がないので、もっとたくさんの子供に触れてほしい本です。

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