終焉が予言された世界で、たとえば愛が届かなくても。
突き落とされた災厄の中で、突然迫られる決断の時――、
はたして私たちは自分自身を、見失わずに生きられるだろうか。
★オーディンスフィアはプレイステーション2(PS2)のゲームです★
★このゲームはアクション要素を含みます。アクションRPGです★
★このゲームはPS4及びPSVITAでリメイクされています★
この記事はPS2で発売された「オーディンスフィア」についてのレビューです。PS4版でリメイクされた「オーディンスフィア レイヴスラシル」は未プレイのため、プレイ後に別記事でレビューをしたいと思っています。
祝! 2019年3月14日にオーディンスフィア レイヴスラシル 新価格版が発売されます。
壮大な世界観と、緻密なストーリー、美しいグラフィック、セリフ。キャラクター達。
RPGにそういったものを求める人は、やるべきゲームです。オーディンスフィア」はその全てを兼ね備えています。
物語に没頭して、まるで本の中を泳ぐようなゲーム
アリスという女の子が屋根裏部屋で見つけた古びた本。
オーディンスフィアはアリスが物語を読み進めていく形でゲームが進行していきます。第一章「ワルキューレ」から読み進めて(プレイして)いき、第五章までを読み終えると、終焉のバトルとなります。
舞台を見ているように物語にのめりこみながら、先が気になって終わるまでやめられないゲームです。グラフィックは独特で美しく、世界観ともマッチしていて満足感が高い。
グラフィックといえば食べ物が本当に美味しそう。レベルアップのために料理屋で料理を作るのですが、すごく楽しかった。それが面倒くさいという意見もあるようだけど、わたしはむしろその不便さをやりくりしていくのが面白かったです。
オーディンスフィアの世界観
オペラをモチーフに作られているだけありイベントは演劇調で、端で見ているとその「倒置法を多用したセリフ回し」ににやにや。ですが、そのセリフに感動します。本当に芝居を見ているみたい。
5人の主人公はいずれも魅力的で、全員が自分の立場、しがらみの中で、自分らしく生きようと懸命に戦っています。
グウェンドリン可愛いです。ベルベット色っぽくて美しいです。
メルセデスもいいです。ストーリーの中で一番成長していくのはメルセデス。
オズワルド様はすごいです。悲劇をまとった殺し屋でポエマー。すごいです。
コルネリウスは私はあまり好みじゃありません。優男すぎると思う…、けど、独身の頃と色々感覚が変わっているので今やったらコルネリウスさんの男らしさとか感じるのかな。
全員がきちんとキャラ立っていて、サブキャラも皆ステキです。
声優さんは皆プロの仕事をきちんとしていて、違和感なく物語へ入ることができます。
欲を言うなら、エンディングをもっと盛り上げてほしかったかなぁと思います。
もっと過去を振り返ったり場面を挿入したり、愛を語ったり、色々して欲しかった。
今までがあんなに倒置法なのに、あんなにさらっとキレイに終わったらもの足りない!
という気分にはなりました。
ただ、エンディングにいきつくにもアタマを使わなくちゃいけないし、ラストバトルでは様々なドラマ、イベントを楽しむことができます。かなり感慨深い仕上がりでした。
予言された災厄が訪れた時、そしてエンディング、感動しました。
オーディンスフィアのシステム
難易度は低めです。ただ、処理落ちがかなり激しいです。
処理落ち後に急に動き出した画面の中、コマンドが全く利かずにキャラが瞬殺された時には床をコントローラーで叩いて、「もーーーー! はーーーー!? なに、なんなのーーー!!」と叫んだよ。
ただ、「処理落ち(のせい)で死ぬ」ということはまだまだキャラのレベルが低いということ。
あと5~10レベルをあげてから挑めば、どんなボスでもきちんと倒すことができます。
レベルあげは「体力(HP)」と「攻撃力」のどちらか好きな方を、自分で任意にあげていきます。
ただし、レベルをあげるには共通して「フォゾン」という物質が必要。
(フォゾンは敵を倒した時(+α)に取得することができます)
攻撃力ばっかりあげていたらHPが足りなくてボス敵に瞬殺されてしまうかもしれないし、
HPばっかりあげて守りに入っていたら人生が斬り開けないかもしれないですよね。
ステータスをあげるために食べ物も必要になるのですが、その育成にもフォゾンが必要なので振り分けにはけっこう頭を使います。(アイテムの数なども関わってくる)
主人公が変わる度に何度も同じ敵と戦うし、何度も同じ面をクリアしないといけないですが、私はそんなに嫌だとは思いませんでした。
ただ、グラフィックが本当にキレイなので、もっと違う景色を見たかったという気持ちも多少あります。
オーディンスフィアの音楽
ケルト音楽っぽい異国情緒あふれる美しいオープニング、その他のBGMもその場面に合った良曲ばかりです。ほんと、オーディンスフィアの世界に連れて行ってくれます。
やっぱり一番心を打たれるのはオープニングです。ものすごくキレイで切ない歌声で心を持っていかれます。オーディンスフィアはニーベルングの指環をモチーフに制作されましたが、オープニングを聞くだけで「北欧感」とか「舞台感」とかが感じられ、この後素敵な物語に出会えることを感じられます。
レイヴスラシルでは旧システムと新システムが遊べる
我が家には年末にPS4が来たばかりでレイヴスラシルはまだ未プレイなのです。やるのをすごく楽しみにしているソフトなので、新価格版も出たし購入して早めにプレイしたいと思います。
厳密に言うと「戦う」要素が入っていますが、こう……、ファンタジーっぽいというかお話っぽいというか、ちょっとくらいプレイが子供の目に入っても、わたしはあんまり気にならないかな。だから買っちゃおう…やりかけのゲームと積んでるゲームいっぱいあるけど…。
(※CERO B です。積極的にはもちろん見せないほうが良いと思います)
一新された新システムはユーザーの声を参考にかなりシステムが変わったそうです。ただ、わたしのように無印のオーディンスフィアを愛している人の為に以前のシステムも処理落ち等のマイナス点を修正した形でできるようにしてあるそうで、未プレイなのでよくわからないけどストーリーが共通のふたつのゲームが楽しめるようになっているっぽいです。レイヴスラシルは新価格版を予約したのでなんとかプレイする時間を作り、レビューをあげたいと思います。
繰り返しますが、ストーリー重視のRPG好きには本当にオススメです。
アクションが全くダメって人にはちょっと厳しいかな。
ジャンル:アクションRPG
プレイ時間:60時間~100時間
クリアまでの時間。やりこみ要素少なめ。アイテムコンプリートしたい人のみ。
一回でイベントは全て回収できる。(最終イベントのみ繰り返して行うことが必要)
(アクションが苦手な人ほどレベルをあげる時間が長くかかる)
ボリューム感:★★★★★ (50時間以上物語に引き込める力はすごい)
難易度:★★★ (アクション苦手な人は少しだけ大変かも。基本的には難しくない)
面白さ:★★★★★ (シナリオとその描写力が秀逸。)
※基本的に★5満点。☆はボーナス
合わせて読みたい